![]() 早稲田大学 ジャーナリズム研究所 J-Freedom |
W ドキュメンタリーカフェ(Wasedocu2) レポート 002 |
|||
HOME | ||||
![]() |
2015年7月29日(水)開催 ドキュメンタリー映画『天皇と軍隊』先行試写とトークのレポート 早稲田大学ジャーナリズム研究所主催、ジャパンドックス協力の第2回「Wドキュメンタリーカフェ」(ワセドキュ)が2015年7月29日、早大の小野記念講堂で開かれた。上映作品は、憲法9条と天皇制をテーマに据えた『天皇と軍隊』。定員の20倍を超える応募があり、一般の人や学生、ジャーナリストら120人が来場した。 『天皇と軍隊』はパリを拠点にドキュメンタリーを制作する渡辺謙一氏が監督で、フランスでは2009年に公開された。戦後70年の節目に安保法制で揺らぐ日本でこそ見てほしいと、ドキュメンタリー映画を手がける「きろくびと」が配給し、8月8日から14日までポレポレ東中野で上映される。7月29日はワセドキュでの先行試写会。渡辺監督と、制作に協力したTBSテレビの金平茂紀記者・キャスターのトークライブも催された。 作品では天皇制、東京裁判、日本国憲法、従軍慰安婦、自衛隊、三島由紀夫の自決など戦後の日本が総括できず彷徨う対象に、世界中から発掘した映像と、学者や政治家、右翼活動家らへのインタビューで迫る。 中軸は、憲法9条は天皇制存続の産物であるという視点だ。戦争に惨敗した後も国民から絶大な敬愛を受ける天皇を統治に利用したい半面、「天皇と軍隊」は切り離しておきたい─。日本の進路を握ったダグラス・マッカーサーの思惑が作品からは読み取れる。 ![]() 渡辺監督は日本の護憲派について「9条を守ることだけを主張し一本調子だ。9条は天皇制を象徴として存続させる1条との交換だったことを認識すべきだ」といい、「改憲派は自民党の草案にあるように9条改正だけではなく、1条で天皇を元首にしないと満足しない」と警告した。 金平キャスターは、「心に突き刺さった」シーンとして二つ挙げた。一つは昭和天皇が記者会見で、被爆した記者に原爆投下を問われ、「遺憾だが戦争中なので、広島市民には気の毒ではあるがやむを得なかったと思っている」と答えるシーン。もう一つは昭和天皇が広島への行幸で、原爆ドーム近くの広場に集まった市民から熱狂的な歓迎を受けるシーンだ。 「ぼくらにとって天皇とは何なのだということを考えさせる」 金平キャスターはそう語り、学徒出陣を経験した社民党の田英夫氏が亡くなり自宅を弔問した際の秘話も紹介した。位牌のそばに生前叙勲を受けた人物に与えられる天皇家からの香典があったという。 次回のWasedocu3は2015年10月1日(木)の予定。 ![]() ![]() |
|||
『天皇と軍隊』 先行試写会&トーク 原題:Le Japon, l’Empereur et l’Armee 2009年/制作フランス/監督渡辺謙一/90分/配給きろくびと http://www.kiroku-bito.com/article1&9/ 天皇制、戦争放棄、靖国、東京裁判、自衛隊、日米安保……、 日本の戦後史で議論され続ける問題に、貴重なアーカイブ映像とインタビューでストレートに切り込んだ異色作。2015年8月8日(土)ポレポレ東中野で緊急公開されるのに先立って、先行試写会&トークを行います。 ■日時:2015年7月29日(水)18:00開場 18:30上映 20:30終了予定 ■場所:早稲田大学早稲田キャンパス(参加者へ別途お知らせ) ■トークゲスト 金平茂紀(TBSテレビ 記者・キャスター) 渡辺謙一(『天皇と軍隊』監督) ■応募方法 1 件名は、「天皇と軍隊先行試写会申込」と記入。 2 本文に参加者の氏名(氏名の読み)を記入の上、下記のメールアドレス宛へ送信ください。 *1件のメールに付き、1名のお申し込みです。 swj150729〓japandocs.org 〓→@ へ変換ください。 メールで受信後、受付確認のメールを差し上げます。 締め切り:2015年7月17日(金)19時(日本時間) 参加者へは2015年7月22日(水)中までにメールで詳細をお知らせします。 応募多数の場合は抽選とし、当選者のみにお知らせします。 主催:早稲田大学ジャーナリズム研究所 協力:JAPANDOCS ジャパンドックス 配給:きろくびと http://www.kiroku-bito.com/ 問い合わせ先:早稲田大学ジャーナリズム研究所 hanada〓waseda.jp 〓→@ へ変換ください。 |
||||
![]() |
||||